【命の完全さ そして医療とは】

140530


わたしが解剖生理学を学んだとき、
深い想いを抱かせられた話をお伝えします。

生きている命の中核である心臓と脳。
そこへ血液を運ぶ動脈は、「終動脈」であること。

終動脈とは、
ある仕組みを持たない動脈をいいます。

動脈は、心臓から出る血管で、
酸素を含んだ血液を届けます。

動脈は、枝分かれをしてしだいに細くなりますが
もしどこかで閉塞を起こしても
隣接の動脈から血液を流入させて助ける、
吻合という仕組みを持っています。

その仕組みを持たないのが終動脈です。

閉塞を起こしたら、
その先の組織には酸素が届かなくなり
組織(臓器)は死を迎えるのです。

(参考:「解剖生理学」高野廣子著)

「心臓も脳も、終動脈であること」

これを知ったとき、
わたしは「命の完全さ」を想いました。

わたしたちは、
生を終わらせる力を持っている

生まれ出る力、生きる力、死する力

わたしたちは
すべてを備えて生まれてくる

それが「命の力」なのではないかと。

命とは何か、医療とは何か、
わたしもずっと考えてきました。

でもまだまだはっきりとわかっていません。

 


いまの段階でわたしは医療を、
こんな風に思い描いています。
「より良く生きたいと願う生きている命(生命)に、
力を添えることができる「知恵」のひとつ」。

先人たちが
探し、見つけきた知恵

それは、医療に限らずたくさんあります。

より良く生きていきたいという願いに対して、
わたしたちが手にできるものは、
本当にたくさんたくさんあるのです。

だから、
そのたったひとつである医療に
必要以上の重きを置いてはいけない

わたしは、そう思っています。

それでもあるとき
命の力がどうしても働きそうにないと
医療の助けを借りるなら、

その命には、どんな助けがいるのかを
かならずしっかり考えてみて欲しい。

そして助けを借りる医療は、
命にいったい何をするものなのか
かならずしっかり調べてみて欲しい。

大切ななにかを選ぶとき
きっといつでもしっかりと
自らのこころに問うてきたはず。

だから医療を選ぶときも
あなたの信じるいつもの仕方で、
あなたらしく選んで欲しい。

願いを大切に。

あなたの命に大切に。

今日も素敵ないい一日をお過ごしください。

美在塾

美在塾とは、「本気で美しく在りたい女性のための」、人間であり、女性であり、ひとつの生き物である「多層な美しさ」について、ともに学び、実践していく場所です。

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